■ 第1回 臨床資料をどう集めて、いかに活用するか
コーディネーター: 栃原 秀紀 / 林 康博 |
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正確な口腔内の情報を採取し、患者さんにわかりやすく詳細な情報提供をすることは、今や臨床の必須事項です。 さらに我々歯科医師が学習研鑽していく上で、また症例を検討、経時的変化を観察していく上でその礎ともなります。 そういう意味では、歯科医療従事者間での共通言語とも言えるのではないでしょうか。 それらの臨床資料を効率的に確実に採得、活用していくために、我々が日頃グループで培ってきたノウハウを提供できればと考えています。 |
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■ 第2回 歯周治療とメインテナンス
コーディネーター: 東 克章 / 林 康博 | |
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補綴が家の建築だとすれば、エンドや歯周治療は基礎工事にあたります。家の基礎工事は全体の1~2割ですが、逆に歯科の基礎工事は治療期間の9割以上を占めています。 両者に共通して言えることは、もし基礎工事に手抜きがあれば、いくら豪華な御殿であってもいつか崩壊してしまうということです。そういう意味でも歯周治療は歯科医療の要とも言え、ぜひともクリアしたい課題の一つです。 たしかにエンド・補綴に比べて患者さんの協力が不可欠なためそれだけ難しい治療では ありますが、一旦プラークコントロールを中心とした医院のシステムを作ってしまえば歯周病はどんどん治り出し、その後は患者さんがほとんど歯を失わない所謂「予防を核とした医院」が出来上がります。 | |
■ 第3回 補綴物を長期間維持するために
コーディネーター: 栃原 秀紀 / 山口 英司 | |
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補綴前処置から歯冠補綴補綴治療の基本は長期にわたり口腔内で機能的し、審美的にも十分な役割を果たす修復物を 装着することです。そこでまず私たちの経過症例から長期に機能する歯冠補綴の条件を検証してみたいと思います。そして、修復の基本であるインレーからパーシャルベニヤクラウン、全部被覆冠まで、これらに必要な支台築造、個歯トレー作製から各種印象法、セメント合着まで一連の流れとその勘所をデモと実習を交えながら 理解していただきたいと思っています。 歯内療法の基本 歯内療法は歯周治療と共に、歯科臨床の中で最も基礎となる治療です。また、根管治療はその他の歯科治療分野に比較すると、地道でわずらわしい作業の繰り返しです。しかしながら、その治療の成否が歯牙及び補綴物の存命に大きく関わってくることも否めません。歯内療法を行うことにより根尖歯周組織がどのように変化していくのでしょうか? 抜髄根管と感染根管の処置の違いはあるのでしょうか? このコースでは根尖歯周組織の治癒のメカニズム、根管充填に至るまでの処置と、緊密充填を行う方法など、いくつかの臨床例を通して解説いたします。 | |
■ 第4回 補綴物を長期間維持するために 2
コーディネーター: 小林 裕介 / 高木雅子 | |
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第3回目では長期に機能する補綴物の具備条件について学びますが、そのためには整備された歯周環境を得ることが必 要です。この回では、MTM や臨床的歯冠長延長術などにより歯肉縁上歯質の確保や歯列内配置を整える等のアドバンスな 補綴前処置について学びます。 MTM「もう少しこのへんにあったら」、 「ちょっと角度を変えれたら」...歯牙移動は、補綴物の永続性のためにはもはや必要不可欠な処置と言って良いでしょう。今回は特に適応頻度の高いアップラ イト、 エクストルージョン,レベリングを中心にお話していきたいと思います。 自家歯牙移植自家歯牙移植は欠損や隣在歯の切削回避、欠損形態の改変などさまざまな応用が期待できる治療法です。また、インプラントと異なり生物学的要件も兼ね備えた手技であり、でぜひとも身に付けていただきたいオプションの一つです。ここでは生物学的理論に基づいた術式と初心者が手がけやすいケースについて実際の症例を通してお話します。 | |
■ 第5回 咬合と下顎運動/欠損補綴の考え方
コーディネーター: 永田 省蔵 / 松田 光正 |
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咬合と下顎運動臨床で直面する補綴症例において,どのような手法を用い,どのように下顎位やガイドを評価し決定する処置を組み立てていくべきでしょうか?ゴシックアーチやアンテリアジグは、下顎位を評価・決定し,それを作業用模 型に移すうえで、日常臨床で比較的簡便に行える咬合採得の手法です。しかし、下顎位の決め方や咬合器へのトランスファーといった各ステージでの種々の配慮が採得した下顎位の精度にも大きく影響することになります。チェックバイト法も同様に、採得する上での考慮すべき点やどのように咬合器をハンドリングするか、さらには補綴物のガイドにどう活かすか、一連の作業の実習体験を通して明らかになることも少なくありません。 欠損補綴の考え方「パーシャルデンチャーの設計がわからない」と若い歯科医からたずねられることが良くあります。そこで学生時代 の講義を思い出してみると「設計イコール維持装置」だったことに気づきます。欠損の形態や大きさを静的にとらえ作図的に維持装置や床の外形を決定していくことが設計で「Kennedy の分類」に代表されるように単に片顎の欠損形態によって義歯のデザインが決定されていたといっても過言ではありません。しかし、一口に欠損歯列といっても1 歯欠損から少数残存症例までありますし、くわえて残存歯の病態や患者個々の抱える条件がきわめて多様なことも、より一層欠損歯列の診断や処置方針を難しくしているのでしょう。 この回では「欠損補綴に先立って、何を指標に診断し、補綴設計を考えていけばよいのか」を学んでいただきたいと考えています。 | |
■ 第6回 受講生と講師陣によるケースディスカッション
コーディネーター: 講師全員 | |
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自分の症例や治療技術を人前で発表することは難しいことです。 誰もが最初は「恥ずかしいから」「自信が無いから」とおよびごしになります。しかしながら最近はセカンドオピニオンという言葉も定着してきたように、一つ一つの治療にも多角的な視点は必要です。 発表をすることによって得られるものは大きいと思いますし、自分の臨床に足りないものも見えてきます。そしてそれらを改善していくことが明日からの診療の大きなレベルアップにつながることは間違いありません。 | |
・口腔内写真撮影実習 | ・ゴシックアーチ実習 |
・MTM実習 | ・補綴設計実習 |